パップテントの魅力と選び方｜無骨で自由なキャンプスタイルを解説！

近年、ソロキャンパーを中心に絶大な人気を誇る「パップテント」。その無骨な見た目と、自由度の高い設営スタイルが、多くのキャンパーを魅了しています。

この記事ではパップテントの基礎知識から、メリット・デメリット、個人的な選び方のポイント、おすすめの設営方法や必要なアイテムまで、わかりやすく徹底解説します。あなたもパップテントで、ワンランク上のキャンプ体験をしてみませんか？

パップテントとは？その魅力と人気の理由

パップテントとは、元々軍用として使用されていたシェルター型テントのこと。布一枚と数本のポール、ロープというシンプルな構成で、設営の仕方によって様々な形状に変化させられるのが最大の特徴です。

魅力と人気の理由

無骨でワイルドなデザイン: 軍幕由来のタフでシンプルなデザインは、自然に溶け込み、キャンプサイトに独特の雰囲気を醸し出します。「秘密基地」のような感覚で、自分だけの空間を作り込めるのが魅力です。
設営バリエーションの豊富: フルクローズにしてプライベート空間を確保したり、前面を大きく跳ね上げてタープのように使ったりと、天候や気分に合わせて設営方法を自由自在にアレンジできます。
焚き火との相性抜群: 特にTC素材（ポリコットン）のパップテントは、火の粉に強く、テントの近くで焚き火を楽しみたいキャンパーに最適です。
ソロキャンプに最適: 材質によっては重量もありますがコンパクトに収納できるモデルが多く、設営も比較的簡単なため、ソロキャンプやツーリングキャンプにも人気です。
カスタマイズする楽しみ: ポールやロープワークを工夫したり、ランタンや小物を飾ったりと、自分好みにカスタマイズしていく楽しみがあります。

たくさんのアウトドアブランドから販売中！

かつては軍放出品などが主流でしたが、人気の高まりとともに多くのアウトドアブランドから様々なパップテントが販売されるようになりました。
Soomloom、OneTigris、BUNDOK、FIELDOOR、DOD、tent-Mark DESIGNS（炎幕シリーズ）など、ブランドごとに素材や機能、デザインに特色があり、選択肢が豊富になっています。

最新のパップテントを紹介しておきます。
Soomloom、OneTigris、BUNDOK、FIELDOOR、DOD、tent-Mark DESIGNS（炎幕シリーズ）、TOMOUNT、8tail等々
調べるときに参考にしてくださいね

リンク

パップテントのメリット・デメリット

魅力的なパップテントですが、知っておくべきメリットとデメリットがあります。

メリット

設営のバリエーションが豊富: 最大のメリットと言えるでしょう。フルクローズ、片側オープン、両側オープン、キャノピー（跳ね上げ）スタイルなど、アイデア次第で多彩な張り方が可能です。
シンプル設計で収納・撤収・持ち運びがかんたん: 部品点数が少なく構造が単純なため、慣れれば短時間で設営・撤収が完了します。コンパクトに収納できるモデルが多く、持ち運びも比較的容易です。
タープなしでも開放感たっぷり: テントの前面や側面をポールで跳ね上げれば、タープのように広い日陰スペースを作り出せます。これにより、別途タープを用意する手間や荷物を減らせる場合もあります。

デメリット

グランドシート・インナーテントなしの場合は寝るときに工夫が必要: 多くのパップテントは床面がないため、地面からの冷気や湿気、虫の侵入対策が必要です。コットや厚手のマットを使用したり、別売りのグランドシートやインナーテントを組み合わせたりする工夫が求められます。
虫よけ対策が必要: 特にメッシュ付きのインナーテントがない場合、夏場などは虫の侵入が容易になります。蚊取り線香、虫除けスプレー、ポータブル蚊帳などの対策が必須です。

パップテントはこんな人におすすめ！

ソロキャンプを楽しみたい人: 自分だけの空間で、自由にキャンプを満喫したい方に最適です。
ブッシュクラフトやワイルドなキャンプスタイルが好きな人: 自然との一体感を重視し、シンプルな装備で過ごしたい方におすすめです。
焚き火をメインに楽しみたい人: 特にTC素材のモデルなら、火の粉を気にせず焚き火を楽しめます。
設営やカスタマイズを楽しみたい人: 工夫次第で様々なスタイルが楽しめるため、自分だけのキャンプサイトを作り上げたい方にぴったりです。
キャンプにある程度慣れている人: シンプルながらも快適に過ごすには多少の知識や工夫が必要なため、キャンプ経験者の方がより魅力を引き出せるでしょう。

パップテントを選ぶポイント6つ

自分にぴったりのパップテントを見つけるための6つのポイントをご紹介します。

価格で選ぶ パップテントの価格帯は、1万円程度の手頃なものから、5万円を超える高機能・高品質なものまで幅広いです。初心者の方はまずエントリーモデルから試してみるのも良いでしょう。予算と求める機能のバランスを考えて選びましょう。
高さなどのサイズ感をチェックする
- 高さ: テント内の高さは居住性に大きく影響します。ある程度の高さがないと圧迫感を感じたり、出入りがしにくかったりします。
- フロアサイズ: ソロ用か、コットが入るか、荷物を置くスペースは十分かなど、使用人数やスタイルに合わせて確認しましょう。
- 収納サイズ: バイクや徒歩でのキャンプを考えている場合は、収納時のサイズや形状も重要なポイントです。
生地の素材をチェックする 素材によって特徴が大きく異なります。
- TC（ポリコットン）素材: ポリエステルとコットンの混紡素材。火の粉に強く燃え広がりにくいのが最大の特徴。遮光性が高く、夏は涼しく冬は暖かく過ごしやすいです。結露しにくいメリットもありますが、ポリエステルに比べて重く、乾きにくいのがデメリットです。
- ポリエステル素材: 軽量で扱いやすく、防水性が高いのが特徴です。比較的安価なモデルが多いです。ただし、火の粉には弱く、穴が開きやすい点に注意が必要です。
- コットン100%素材: 自然な風合いが魅力で、通気性や吸湿性に優れています。TC素材よりもさらに火に強いですが、非常に重く、乾きにくく、カビやすいため手入れに気を使います。
- 耐水圧: 一般的な雨であれば 1500 mm∼2000 mm 程度の耐水圧があれば十分とされています。数値が高いほど防水性は高まりますが、通気性が損なわれる場合もあります。
重量をチェックする 素材やサイズによってテントの総重量は大きく変わります。車でのキャンプがメインであれば多少重くても問題ありませんが、バイクやバックパックでのキャンプを考えている場合は、軽量性を重視しましょう。
ポールのタイプで選ぶ
- メインポール: 基本的に2本のポールで設営します。素材はスチール製（頑丈だが重い）とアルミ製（軽量）があります。
- 二股化パーツ: ポールを二股にすることでテント内の空間を広く使えるようにするパーツです。別売りの場合と、標準で付属している場合があります。居住性を重視するならチェックしたいポイントです。
- サブポール（キャノピーポール）: テントの前面などを跳ね上げてキャノピーを作る際に必要です。付属しているか、別途購入する必要があるか確認しましょう。
スカートの有無で選ぶ テント本体の裾部分にある「スカート」は、地面との隙間を塞ぎ、雨風や冷気、虫の侵入を防ぐ役割があります。特に冬キャンプでは必須の機能と言えるでしょう。夏場は巻き上げて通気性を確保できるタイプだと便利です。オールシーズン使用したい場合は、スカート付きのモデルがおすすめです。

パップテントに必要なもの・組み立て方

必ず必要なもの

テント本体
メインポール（通常2本）
ペグ
ガイロープ（張り綱）
ハンマー
推奨アイテム:
- グランドシート（テント生地の保護、地面からの湿気や冷気の遮断）
- インナーテント（虫対策、保温性向上、結露対策）
- コット（地面からの距離を取り、快適な寝心地を確保）
- サブポール（キャノピー設営用）

パップテントの基本的な組み立て方（一例）

設営場所の選定: 平坦で、水はけの良い場所を選びます。風向きも考慮しましょう。
テントシートを広げる: テントシートを地面に広げ、設営する向きを決めます。
一方のポールを立てる: テントシートの片側のグロメット（ポール先端を差し込む穴）やループにポールを差し込み、ガイロープをペグで固定してポールを自立させます。
もう一方のポールを立てる: 反対側も同様にポールを立て、ガイロープで固定します。この際、テント生地に均等なテンションがかかるように調整します。
ペグダウン: テント本体の裾にあるループや、ガイロープをペグで地面に固定していきます。風が強い場合は、ペグの本数を増やしたり、長めのペグを使用したりするなどの工夫が必要です。
張り調整: 全体のバランスを見ながら、ガイロープのテンションを調整し、シワがないようにピンと張れば完成です。
アレンジ: 必要に応じて、前面を跳ね上げてキャノピーを作ったり、インナーテントを内部に吊り下げたりします。

※設営方法はテントのモデルによって異なる場合があります。必ず付属の取扱説明書を確認してください。

インナーテントがないときの寝るときの対策も忘れずに！

パップテントを快適に使う上で重要なのが、就寝時の対策です。特にインナーテントを使用しない場合は、以下の点を工夫しましょう。

コットの使用: 地面から距離を取ることで、地面からの冷えや湿気、凹凸を軽減し、快適な寝床を作れます。虫からも距離を置けます。
マットの使用: コットの上や、直接地面に敷く場合は厚手のマット（エアマット、インフレーターマット、クローズドセルマットなど）を使用し、断熱性とクッション性を確保しましょう。
蚊帳（かや）の活用: ポータブルな吊り下げ式や自立式の蚊帳を利用すれば、虫の侵入を効果的に防げます。
グランドシート: テントの下に敷くことで、テント底面の保護に加え、地面からの湿気を軽減する効果があります。